NINE-NATION JOURNEY

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「龍角散 のどすっきり飴 シークワーサー味」から考える「Consumer is Boss」

 先日上司と新製品の名前の承認を貰う為のミーティングの中で「Consumer is Bossだよ!」と諭され、自分自身がマーケターとして如何に未熟かを気付かされましたので備忘録の為にも書こうと思います。

 

 「Comsumer is Boss」・・・日本語的に直訳すると「お客様は神様です・・・」でしょうか?

 

 ただ私がここで言いたい「Consumer is Boss」の考え方は、飲食店とかで微妙に酔っ払って「てやんでぇ!お客様は神様でぇ!」とか言う粋な江戸っ子風の迷惑な客が言うような台詞ではなく、「買い物において何を買うかを決めるのは、あなたでも私でもありません。お客様自身です。」というものです。

 

 いやいや、分かっとるがな、そりゃ買い物において何を買うかを決めるのはお客様ですがな!と普通に思うかもしれませんが、実は本当に真剣にしっかりとお客様のことを考えているケースって少ないんじゃないでしょうか?

 

 例えば丁度今のどが痛くてのど飴を舐めていますので、のど飴を例にとって見ますね。商品は「龍角散の のどすっきり飴 シークワーサー味」になります。

 

 

 

 

 はじめにこの商品のパッケージの構成要素を因数分解してみますと、

  1. パッケージカラー
  2. 商品名
  3. フレーバー(この場合はシークワーサー)
  4. コミュニケーション
  5. バックグラウンドデザイン

 

 とありますが、これら商品パッケージの構成要素の1つ1つが実は「Consumer is Boss」という考え方の基に成り立っていると僕は考えています・・・今では←上司に諭されるまで僕にはこの考え方が抜けていました・・・自分を恥じる!

 

 そして今回は②について勝手な推測で何故この様な「商品名」と「フレーバー」に至ったのかを書いていきたいと思います。

 

 「②商品名」ですが、「龍角散の のどすっきり飴 シークワーサー味」ですね。

 

 この商品がラインエクステンションの商品である以上、商品名の頭に付いている「龍角散の」は既にFixなので消費者観点を論じる必要は今回はないかと思います。

 

 次に「シークワーサー味」ですが、これはフレーバーですので、こちらもフレーバーが決まった時点で既にFixですね(まあ何故シークワーサー?という点についてはかなり消費者観点が含まれていますが今回は敢えて飛ばします)・・・・

 

 おいおい飛ばしすぎだろ、もう「のどすっきり飴」しか残ってないじゃないか・・・と思うかもしれませんが、「のどすっきり飴」の部分だけでも十分消費者観点で論じる事はできると思います。

 

 「のど飴」の「のど」と「飴」の部分に何か単語を入れることで、より多くの消費者の方に選んで貰う!という目的できっとこのネーミングはスタートしたのでしょうね。

 

 消費者観点で考えてはじめますと、そもそものど飴を購入する人って「何かしら喉に問題を抱えている人」ですよね。状態としては・・・

 

  1. 喉が痛い
  2. 喉が痒い
  3. 喉が詰まる

 からしゃべりにくい、息がしづらい、食べ物が食べられない・・といったところでしょうか?

 

 それに対する表面的なインサイトとして、

 

 喉の問題が解決して、しゃべれる、息が出来る、食べ物が食べられるようになりたい!

 

 という事が上げられると思います。表面的なインサイトに基づけば、商品名は「のど絶好調飴」でも「のどさわやか飴」でも「のどすっきり飴」、「のど美人飴」でも何でもいいわけですね♪

 

 ただもう少し消費者観点を深堀していくと、そもそも本当に喉に大きな問題を抱えている人はのど飴じゃなくて薬飲んで医療用トローチを舐めますよね?のど飴で深刻な喉の痛み、痒みを何とかしようとは思いませんよね?

 

 という事はすくなくとものど飴を購入する人は、「それほど深刻ではないが喉に問題を抱えている人」が消費者になるのではないでしょうか?

 

 そして「深刻ではない」と一言で言ってもまだまだ分類できますよね。

 

 そもそもこの「龍角散のど飴」を購入する人ってきっと、「深刻ではないが結構のどが痛くて、なんとなくこの龍角散って文字が薬っぽいから効き目も良さそうだし買って見よう!」ってひとなんじゃないですかね(実際には消費者調査などでこの辺りはクリアにさせないといけないのですが・・・)?

 

 きっと「喉が少し痒いな・・・今日はプレゼンなのに声の出が少し悪いな・・・今夜はデートなのに喉の調子がなんだか悪くなりそう・・・」って人はキシリクリスタルとかはちみつ金柑のど飴を購入するんじゃないでしょうか?

 

 どなるとおのずと「のど」と「飴」に入る単語は先ほど上げた中であれば・・・薬を使うほどじゃないけど結構のどが痛くて何とかしたい人に刺さる言葉でないといけませんね!

 

「絶好調」←のど飴で絶好調になる事は考えにくいし、消費者もそこまで期待していない

「さわやか」←喉が痛いのにさわやかって何だかちがうな・・・喉が痒いならぴったりかもしれない

「美人」←今夜カラオケ?今夜デートならいいかも。

「すっきり」←喉痛くていがらっぽい・・・詰まっている感じがすっきりしそう

 

 という事でこの中であれば「すっきり」がベストかもしれませんね。

どうでしょう?なかなか商品名1つとっても面白いと思いませんか?

 

 「龍角散のど飴」を手に取る人の消費者のインサイトを無視したら「のど美人飴」っていうのも名前としては素敵ですよね?でもインサイトを考えると、「のど美人飴」なんて名前は全く合っていないですよね?

 

 これこそが 「Comsumer is Boss」 なんだと私は考えています。さらに言えば「喉」ではなく「のど」とひらがなを使っているのも消費者観点ですね!

 

 名前を決めるのはあなたの好みでも上司の思いつきでもない、消費者なんです。

今回は商品名を例に説明しましたが、この考え方って消費財マーケティングをしていく上で随所で必要な考え方だと感じております!

 

 さぁ、精進精進!

 

P.S

新製品の名前について上司から承認は貰えませんでした♪もう一度「Consumer is Boss」で考えなきゃ!